ここ数年、iPhoneの発売日の何日も前から銀座のアップルストアに行列ができるといった光景は見られなくなったものの、相変わらず人気の高いiPhone。新しい機種が出るたびに買い替え、もう何世代にもわたってiPhoneを使い続けているかたも多いのではないでしょうか。さて、iPhoneは基本的に世代が変わっても簡単にデータの移行が可能ですが、バックアップが取れずに移行ができないといったトラブルが起きたことはありませんか? そこで今回はiPhoneのバックアップができない原因、そして解消方法についてお伝えします。
iPhoneのバックアップを取る方法は?
iPhoneのバックアップは、iTunesを使うかiCloudを使うかの2択です。パソコンを持っていれば、iTunesでのバックアップがおすすめですが、ない場合はiCloudを使ってバックアップを取ります。
iPhoneのバックアップが取れない原因は?
iTunes、iCloudのどちらでもバックアップが取れない場合、どこに原因があるのでしょう? 主なものとしては、次の点が考えられます。
iTunesでバックアップが取れない原因
- iTunesのバージョンが古いまま
iTunesはiPhoneのバックアップツールとしてよりも、音楽管理ツールとして使われるかたのほうが多いのではないでしょうか。しかし、最近ではサブスクリプションサービスが主流になりつつあり、パソコンにCDを取り込んでiTunesで管理されるかたは少なくなっています。
そのため、普段、iTunesを立ち上げる回数も減り、長期間にわたりバージョンアップをしていない可能性が考えられます。iTunesのバージョンが古いと、新しいiPhoneに反応しないため、バックアップも取れません。
- iPhoneのバージョンが古いまま
iTunesのバージョンが最新でも、iPhoneのバージョンが古いとバックアップが取れない場合があります。
- パソコンの容量が足りない
iPhoneのデータをiTunesにバックアップするということは、パソコンにデータが保存されるということです。そのため、パソコンの保存容量に空きがないとバックアップは取れません。
iCloudでバックアップが取れない原因
- iCloudの容量が不足している
iCloudの容量は5GBです。そのため、バックアップするデータ容量が5GBを超えてしまうとバックアップは取れません。
- iPhoneがWi-Fiに接続されていない
iCloudでバックアップを取る場合、基本的にWi-Fiに接続されていなければなりません。そのため、外出先や自宅でもWi-Fi環境がない場合は、iCloudでのバックアップは取れません。
iPhoneのバックアップが取れない時の解消方法は?
iTunes、iCloud、それぞれでバックアップが取れない原因を見たところで、ではどうすればバックアップが取れるようになるのかを説明します。
iTunesでバックアップが取れない場合の解消方法
- iTunesを最新の状態にする
Macの場合はApp Storeのウインド上部にある、「アップデート」をクリックします。Windowsの場合はiTunesの、「ヘルプ>更新プログラムを確認」から指示に従って最新バージョンをインストールし、アップデートします。なお、Windowsを使用していて、Microsoft StoreでiTunesをダウンロードしている場合は、自動で最新版にアップロードされるため、手動でバージョンアップする必要はありません。
- iPhoneを最新の状態にする
iPhoneの、「設定>一般>ソフトウェア・アップデート」で最新のバージョンにアップデートを行ったうえで、インストールします。
- パソコンの空き容量を増やす
使っていないアプリやファイルを削除して空き容量を増やします。それでも足りない場合は、外付けのハードディスクやクラウドストレージを利用し、データを移行しましょう。
iCloudでバックアップが取れない場合の解消方法
- iCloudの容量を増やす
iPhone内にある不要なアプリやファイルを削除します。また、画像や動画などはクラウドストレージに保存すれば、大幅に容量を増やせる場合もあります。それでも容量が足りない場合は、有料になりますが、iCloudのストレージプランをアップグレードするのがおすすめです。
価格は50GBで月額130円、200GBで月額400円、2TBで月額1,300円です。家族でiCloudを共有している場合などは、こちらを利用してもよいでしょう。
Wi-Fiに接続する
Wi-Fiに接続して改めてバックアップを行います。接続できているのにバックアップができない場合は、一回、接続を解除し、改めて接続し直すとバックアップできる場合があるので、試してみてください。
できない場合はAppleサポートに連絡を
iPhoneはAndroidのスマートフォンと比べ、それ自体の記憶容量が多いという特徴があります。例えば、2021年6月現在で最新の機種であるiPhone12の容量は最小で64GB、最大で256GBです。さらに、iPhone12Proになると、最小で128GB、最大では512GBと多くのパソコンとほとんど変わらない容量となっています。
これだけの容量があると、よほど音楽や動画をたくさん保存しない限りは、保存容量がなくなることもなく、バックアップを取る機会はほとんどないのではないでしょうか?
しかし、今回紹介したように、容量が足りなくなった場合や故障時、機種変更をする際などはバックアップが取れないと最悪、データを消すもしくは消えてしまう可能性があります。これを避けるには、まずはバックアップ方法を知っておくこと、そして万が一の際の対処方法を知っておくことです。そして、それでもバックアップが取れない場合はすぐにAppleサポートに連絡を取り、修理依頼をされるのをおすすめします。