iPhoneを使っていて、急に固まって動かなくなってしまった経験はないでしょうか？ また、新しいiPhoneを購入するのでこれまで使っていた古いiPhoneを下取りに出したいといった場合、個人情報を残したまま下取りに出すのは大きなリスクがあります。そうした際の対処方法の一つが、「初期化」です。今回はiPhoneを初期化する方法に加え、不具合時に行う初期化以外の対処方法についてお伝えします。
iPhoneの初期化が必要になる時とは？
そもそも、iPhoneの初期化とは、工場出荷時の状態に戻すことをいうものです。つまり、購入時の何も個人情報が入っていない状態にすることを初期化といいます。では、購入時以降で、初期化が必要な時とはどんな時なのでしょう。
- iPhoneを譲渡・下取りに出す時
使っているiPhoneを知り合いや家族に譲る場合や、新機種を購入する際の下取りキャンペーンを利用する場合、個人の情報は完全に消去しないと情報漏洩のリスクが高まります。
- iPhoneに不具合が起きた時
「iPhoneが動作の途中で固まって動かなくなってしまった」「動作はするものの頻繁に再起動を繰り返す」「動作が重く何をしても時間がかかる」「再起動をしても不具合が直らない」といった時など、初期化以外に直す方法が見つからない場合。
- iPhoneを紛失・盗難されてしまった時
iPhoneを外出先で紛失もしくは盗難されてしまった場合、そのままの状態にしておくと個人情報を悪用されてしまうリスクが高まります。また、モバイルSuicaやクレジットカードを登録している場合、それを使われてしまう可能性もあるため、遠隔操作によって初期化しなければなりません。
- iPhoneのパスコードを忘れてしまった時
iPhoneは、Touch ID（指紋認証）やFace ID（顔認証）でログインできますが、再起動時にはパスコードを入力しないとログインできません。そのため、パスコードを忘れてしまった場合、ログインをする方法として初期化が必要になる場合があります。
iPhoneの初期化方法
iPhoneの初期化を行うには、「iPhone本体」「iTunes」「iCloud」の3つのどれかを使います。それぞれの方法は次のとおりです。
iPhoneを使う方法
iPhone自体に不具合が起きていない場合は、iPhoneを使うのがもっとも簡単ですぐに初期化が可能です。方法は、「設定＞一般＞リセット＞すべての設定とコンテンツを消去」の順にタップをします。すると、パスコード入力画面になる（パスコードを設定している場合）のでパスコードを入れ、表示される、「iPhoneを消去」を2回タップ。その後にApple IDのパスワードを入力して、「消去」をタップすれば初期化完了です。
iTunesを使う方法
パスコードがわからなくなってしまった際、データはそのままの状態でパスコードだけを解除したい時にはiTunesを使うのがおすすめです。
方法は、iPhoneをパソコンに繋いでiTunesが起動したら、まずバックアップを取ります。そして、「iPhoneを復元」を選択。その後、ポップアップが表示されるのでそこで「復元」をクリックし、初期化を行います。
初期化が終わったら、メニューから「このバックアップから復元」を選択して、「続ける」をクリック。数分待つと、以前のデータがすべて入った状態で、パスコードロックが解除されるので、改めてパスコードを入力すれば、そのまま使えます。
ただし、この方法を使う場合はiPhoneの、「iPhoneを探す」がオフになっていること。そして、「設定＞Face ID（もしくはTouch ID）とパスコード」のなかにある、「ロック中にアクセスを許可」で「USBアクセサリ」をオンにしておくことが条件です。
iCloudを使う方法
iPhoneやiPadなど、初期化をしたい機種以外に、「iPhoneを探す」機能を持つ機種がある場合に使えるため、iPhoneを紛失した、盗難にあったなどの場合の方法です。
「iPhoneを探す」を開き、該当のiPhoneを選択し、「iPhoneを消去」を選択します。「このiPhoneを消去しますか」という画面が表示されるので、「消去」をタップし、Apple IDのパスワードを入力。次に表示される連絡先入力・メッセージ入力はそのままスルーし、完了をタップすれば初期化完了です。
iPhoneに不具合が起きた際の対処方法
初期化をすると、基本的にはiPhoneのなかのデータは消えてしまいます。そのため、できれば初期化せずになんとかしたいといった場合、強制再起動という方法を試してみましょう。
この方法は、iPhoneの世代によってやり方が異なります。「8、X、11、12、そしてSE2」の場合、音量ボタンの上を押してすぐ放す。次に下を押してすぐ放したら、サイドボタンをAppleのロゴが出るまで押し続けると強制再起動完了です。
iPhone7の場合、音量ボタンの下とスリープボタンを同時にAppleのロゴが出るまで押し続けます。iPhone6、SEは、スリープボタンとホームボタンを同時にAppleのロゴが出るまで押し続けると強制再起動完了です。
万が一に備え定期的なバックアップは忘れずに
今回、iPhoneの初期化や強制再起動の方法について説明しました。しかし、強制再起動をしても直らない。また、「パソコンがない」「パスコードがわからない」「本体以外にiPhoneやiPadがない」といった場合は、自分で初期化はできません。その際は、Appleの公式サポートに連絡をします。
ただし、自分で修復できない状況でAppleの公式サポートに連絡をする場合、基本的には初期化することになる可能性が大です。そうなると、なかに入っているデータは消去されてしまうため、定期的なバックアップは忘れずに行っておきましょう。